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●変形性関節症
関節が老化して変形して
関節の老化現象ということができます。老化のために関節軟骨がすりへって、骨と骨が直接あたるようになり、関節に変形が起きた状態です。ひざ、足、股などに多く、骨の変形がありますが、炎症の程度は軽く、血清尿酸値は高くありません。発症年齢も痛風とよく似ていますが、どちらかというと太り気味の人に多いところも、痛風によく似ています。
しかし、変形性関節症の痛みは、痛風のように激しくはなく、炎症の程度も軽度で、発赤もほとんどありません。後発年齢は50歳以降で、女性に多く見られます。
ときには足の親指の付け根に起きることがあります、X線写真で痛風との識別ができます。しばしば痛風と合併します。
●偽(仮性)痛風
ひざや足の関節に出る結晶性関節炎
足の親指に起きることはほとんどなく、ひざや足、股の関節、肩や手の関節などにおおく発生する関節炎で、高齢者に多く、男女差は男性が多いといわれたり、女性のほうが多いといわれたりして、はっきりしません。
ピロリン酸カルシウムの結晶ができるために起きる結晶性関節炎であり、尿酸ナトリウムの結晶によって起きる痛風発作とよく似た症状を示します。X線写真で調べると、半月板や関節軟骨に石灰化がみられ、関節の穿刺液からピロリン酸カルシウムの菱形結晶が確認されます。
偏光顕微鏡でみると、ピロリン酸カルシウムの結晶は、正の複屈性性を示すのがおおきな特徴です。ちなみに尿酸ナトリウムの結晶は、針状で負の複屈折を示すので、区別がつきます。ステロイドの関節内注入や関節洗浄による治療が効果的です。尿酸値は正常で、痛風との合併はほとんどありません。
●ほうか識炎、化膿性関節炎
痛風との識別は難しいが
ブドウ球菌、連鎖球菌などの化膿菌が皮下組織に侵入して、感染を起こしたとき、これをほうか織炎といいます。また、関節に感染を起こすと化膿性関節炎といわれます。いずれも治療が遅れると症状が激化するので、早期診断・早期治療が重要です。
痛風発作の起きやすい部位に発症した場合は、痛風との区別がたいへん難しくなることがあります。
痛風と識別するために重要なのは、①高尿酸結晶でないこと、②全身的な炎症のようすは痛風より強いこと、③炎症範囲の広がるスピードは痛風より遅いこと、④抗生物質が有効であること、⑤感染ルートとなった傷口があることなどです。
●石灰化腱炎、滑液包炎
肩関節に多い石灰の沈着で
腱、靭帯、滑液包などに石灰が沈着して、激痛が起きることがあります。肩関節に多いのですが、手や足の関節に起きたときは、痛風とよく似た症状がみられます。X線写真では石灰沈着像がみられます。治療にはステロイド剤の注射などが行われます。
●捻挫、打撲などの外傷
痛風を疑ってみることも
外傷を受けた記憶が明らかにあるときは、容易に診断できるのですが、たまたま痛風があって、そのとき捻挫したりすることも多くあることを認識しておかなければなりません。とくに外傷をうけやすいスポーツ選手などの場合には、注意すべきです。
きっかけがはっきりしているならともかく、心あたりがなくて痛みが生じた場合は、むしろ痛風を疑ってみるべきでしょう。
●腰部疾患による神経痛
痛風と信じ込む場合も
腰部疾患のために、ひざや足、足指に起きる痛風に似た痛みは、日常の診断でしばしば見かけます。それが、典型的な椎間板ヘルニアなどだったら、症状が明確となって診断は容易なのですが、典型的でないときは、診断が難しいこともあります。このほかには、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などが原因となります。
痛みは一種の神経痛ですから、痛風のような局所の発赤、腫脹、熱感の炎症症状はないのが一般的です。尿酸値が高かった場合など、患者さんは痛風と信じ込んでしまうことがあります。通風との合併もよくおこります。
●外反母趾
女性が痛みを訴えるとき
ハイヒールをはく女性に多い疾患です。女性が母趾の痛みを訴える場合の多くは、この疾患です。足の親指の中足骨が内側に曲がり、母趾が外側に反って、関節部分が亜脱臼し痛風に似ていることもありますが、痛風に比べれば軽い症状です。
血清尿酸値は正常です。治療には装具や足底板が有効ですが、症状の重いときには、矯正手術をします。
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